2012年3月12日月曜日

フルートの試奏

1976年、初めて自分のフルートを購入する際は近所のフルート吹きのお姉さんに同行してもらい試奏してもらいました。
そのお姉さんが「絶対にムラマツにしなさい」と言うのです。
ピアノやエレクトーンやオートバイ(ミニトレやRD350が有名?)のヤマハじゃだめなのね、、、。
個体差があるので試奏して気に入ったフルートを選ぶのだそうですが、選ぶ自信がないのでご近所さんにお願いしました。
その彼女が選んだM70は現在初めてのオーバーホール中ですが今でもちゃんと鳴ります。
リップ以外は洋銀製で、持った感じがとても軽い。音も軽い。バネがヘタっているいるのかキーも軽い。
ただし、この感想は総銀を持って初めてわかったことです。
フォルテで吹くと管がビリビリ振動する感じです。先入観のせいか安っぽい響きに感じます。


楽器屋さんでフルートを眺めていると、たいてい「試奏なさいませんか?」と声をかけられます。
心の中では試奏してみたいと思うのですが、買う気がないのに手間をかけることへの遠慮と、もしかしたら今日衝動買いするのではないかという恐怖で躊躇います。
それともう一つ。
これが大きいのですが、周囲に人がいる中で試奏するのってどうよ?
店員だってもしかすると「へっ、こんな奴にいい楽器いらんだろうプッ」と心の中で思いながら、「とてもいい響きですよ、こちらはさらにいいと思いますよ、お値段がそれなりになりますけど、お客様には相性がいいと思います、楽器は一生ものですから思い切ってこのくらいのものがよろしいですよ」などと人の財布の中を探りながらのたまうのではないか?
また、近くで上手に試奏している音大生がいたりすると、既出の店員同様に意地悪な人なのではないかと思う私は対人恐怖症?
すとんさんの老犬ブログにさんざん試奏した様子がありますが、初めは皆同じ心理状態なのですね。おもしろく読ませてもらい勇気をもらいました。
私が楽器店のフロアマネージャだったら、この初心者に敷居の高い雰囲気をなんとかしたいですね。
ですが、安易に敷居を低くすると入門用ばかりが売れるお店になってしまうリスクがあります。
敷居の低さとハイエンドユーザの取り込みの両立が楽器店の課題とミタ!
すとんさんに勇気をもらい、昨年何度か試奏してみました。
専門店には店頭で試奏するほかに、たいてい試奏室があります。
これがまたよく響くので要注意です。
いつもより響くことを考慮しないと楽器のせいかと思い、衝動買いしそうです。
それにしてもフルートって一本一本違いますね。
おそらく聴いている人にはその違いは吹いている本人ほど感じられないと思いますが、吹奏感の違いは予想以上に大きくたいへん驚きました。
近所のお姉さんの刷り込みもあり、ムラマツに高い信頼感を持っていました。
以下、乾燥。じゃなくて感想。
□ムラマツ
DS 大きな音がします。
18k SR  イベント会場でしたので五月蝿くてよくわかりませんでした。非常に密度の高い金属は簡単に響きませんよ。鳴らせるものなら鳴らしてみろと楽器が言っているような気がしました。響かせるパワーというかテクニックが要求されるような感じ?
PTPRH ムラマツ新宿の試奏室。知人GXの調整引き取りに同行したついでに試奏。下のHから高いCまで思い切り吹き込んでもサチュレーションしない感じ。片平宏美先生もこれはよかったと言っていましたが、確かにいいかも。
試奏室を出るとムラマツの人が「よく鳴っていましたね」って。聴こえるのか、、、。はじゅかし、、、。
9k 知人の所有楽器。音が軽い。同じゴールドですが18kSRとはまるで違います。ピンクゴールドはメンテナンスフリーでとても奇麗です。新しい9kを先日試しましたが、以前のものよりゴールドっぽい音に感じたのは気のせいでしょうか?それともシンセティックパッドの効用か?


□アルタス
聴いた事のないメーカーでしたがこれがとても鳴らしやすくてよかったです。
総銀ドローンよりソルダードの方が軽快で抵抗感がありませんでした。
よく言われているのと逆ですね。
気のせいか指回りまで軽快になったような感じです。
フラッグシップモデルのALとPSも試してみましたが、これらはよく響く試奏室のせいか違いがはっきりしません。PSの方がいくらか音が大きいように思えますがどうなんでしょう?
ALはオールドフレンチの仕様(巻き管、銀の含有率)を真似ているのだそうです。
ジャーマンスタイルの流れを汲むムラマツは音が大きく、アルタスはオールドフレンチスタイルで音は小さいが音色が美しいのだそうです。(新大久保の楽器店談)


今のところ試奏はこんなもんです。
今後、機会があればまた試してみますが、今の楽器(ムラマツADCCE)に限界を感じるまで変える必要はない情けない私だ。


今日はソノリテ40分、E Durスケール、アルペジオ1時間、ケーラー30分でした。
苦手なE Durもほんのいくらか改善。
あわてて速く指を回して何度も失敗するより、ゆっくり正確に練習を繰り返すのが秘訣のように思う。








2 件のコメント:

  1. きさらぎです。

    試奏用の曲を練習しなくては。。。と
    思っている私です。(笑)

    やっぱり、勇気いります。(ーー;)

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  2. きさらぎさん
    そうですよね。私はひたすらスケールを吹きました。
    すとんさんは当初はひたすらイエスタデーワンスモアばかりずーーーっと吹いていたそうです。
    最初は抵抗ありますが、一度吹いてしまえばなんてことないですよ。
    楽器店に行ったら是非お試しあれ!

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