2013年9月23日月曜日

友人の声楽コンサートで思うこと

アマチュアで声楽を楽しんでいる友人のコンサート「イル・コンチェルティーノ」に行ってきました。

午後一時から始まって第三部まで観るとなると午後8時半終了。

だんだんと上手な人が出てくるのですが、時間の都合で第二部まで観て退出。

第三部には、最近観た椿姫やリゴレットのアリアがあるのでとても後ろ髪を引かれたのですが、、、残念。

色々な人の歌を聴いていると、pでも見事にホールに響く声と、fでもご本人の周囲しか響かない人がいることがよくわかります。

かねてより、pを弱くと書いている音楽の教科書に疑問を持っていました。
ですが、たいていの音楽家はそんなこと気にしていないようです。
何故気にしないのか、自分なりにわかったような気がしました。

pとはどういうことなのか、一言で説明しきれるものではないのではなかろうか。

アルルの女の冒頭はpです。
同じフレーズが終盤に再登場しますが、指定はppです。
プロの演奏を聴いても、pやppと言う割には朗々と吹いている演奏が多いです。

この場合のpもしくはppは小さく消え入るような音を期待しているのではなく、柔らかく優しい音で甘美に吹きましょうね、という意味だそうです。

pとは「弱く」でもなく、「小さく」でもない。かと言って、強くはなくましてや大きくもない。
pを言葉で表現することはとても難しい。

否、pはピアノとしか言いようがないのではないか。

アマチュアからプロまで、様々な人の歌声を聴いていて、pやfのニュアンスがわかったような気がしました。


年配の方が歌った「私は嘆くまい」は秀逸でした。

テノールの声がとても美しい。

目指すべき理想の歌声を聴いたような気がします。

やっぱり、私はアマチュアの演奏会が好き!

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