2013年5月29日水曜日

闇に飲み込まれたら

昨日は何故か突然、出口の無い闇に飲み込まれそうな恐怖に襲われてしまった。

何故、急にそうなるのかわかりませんが、とても怖かった。

闇に飲み込まれたらフルートどころではない。

死を怖れないはずだったのに、この恐怖はなんだったのだろう。

あまりに怖くて、何かいいことがあったら開けようと、とっておいたシャンパンを開けて全部飲んでしまった。



当たり前ですが、「フルート」は「笛」なんですね。

「フルート」から勝手にイメージすることは、天使のようなお姉さんがキラキラ輝く楽器を斜めに構えて、上品で優雅な旋律を周囲の風に放つ様子で、その色彩は淡いパステルが似合います。

対して漢字で書く「笛」のイメージは、学校という強制収容所で子供が強制的に持たされ、吹かされるくすんだプラスチックのリコーダーか、祭り囃子の篠笛を連想します。
交通整理の警官が持つホイッスルも「笛」カテゴリーかな。

初めてフルートを手にしたとき、すぐに音は出ました。
運指表を眺めながら、キーを開閉するとドレミファソラシドができることに喜んだものです。

「笛」はそのへんに転がっていて、「フルート」は少し高い位置にあって、手が届きにくい存在です。

そのフルートを2本も所有していて、3オクターブ鳴らすことができるのですから、本当に幸せなことのはずですが、人は更に欲が出るのか、いろんなことが不満でヘッポコな自分が嫌になってしまいます。

スケールとアルペジオは毎日欠かさず練習していますが、この数日、指が思うようにならないエチュードや、合わせが難しい楽曲をあまり練習していません。いや、しているのですが、指がやたらコケるにもかかわらす、できるようになるまで辛抱して練習することをしていません。

厚い壁を感じます。

明日はレッスンなので、よく相談してこよう。


「心」姜尚中著 読了。
息子を自死で亡くした著者は、かつて「夜と霧」の解説者として、生きる意味について肯定的に話していました。
「心」も生きる意味について肯定的な結論を導きだしています。
死によって、これまでの過去が永遠になる、そして残された者は死ぬまで精一杯生きるべきだと極めて道徳的なのですが、何故そう生きなければならないのか私には明示的に聴こえてきません。
極めて悲しい体験から書かれた私小説として、ぐいぐい引き込むものがありますが、私の「何故?」は解消されませんでした。少し残念。。。

映画「アラバマ物語」観る。
「善良な鳥を殺しては行けない。」
例えそれが殺人だとしても、場合によっては「事故処理」とし、殺人者を犯罪人として処罰しない、つまりよしなに取りはからおうということを多くの国民に上手に教えている物語だと思う。
昨今は細かなルール違反についても、異常に厳しいね、どうも。
善良な鳥は殺してはいけないのだよ、ね。
「アラバマ物語」に登場する子供達は屈託がなくていいね。
「ツリー・オブ・ライフ」や「白いリボン」に登場する子供達は観ていてとても怖い。

私を襲った闇は映画の子供達のフラッシュバックだったのかもしれない。

4 件のコメント:

  1. こんばんは(いなほ)

     闇に飲み込まれる恐怖ですか、想像すると私も怖いです。何か思い当たることはないのですか?

     実は私も朝方うなされて自分の声で目が覚めてしまいました。原因は多分フルートです。昨日の練習で、全く音が出ないという不思議な体験をしました。空気が穴から跳ね返されるような感じ。ゆっくり一音ずつ吹いたりいろいろやっても埒があかず、30分くらいで止めてしまいました。それと秋の発表会の曲の出だしの2Gが確実にクリアな音が出ない。今までもノブロの「メロディ」、タファネルの「アンダンテパストラル」、ドニゼッティの「ソナタ」など2Gから始まる曲は、いつも最後は神頼みになった(笑)。何とか自分なりの確実な方法を見つけ出そうともがいている。それらがきっと夢見を悪くしたのだと思う。funkyさんも何か気にかかることが心の底にあるのかもしれませんね。

     今晩はfunkyさんのブログにあった「会水庵」にやっと行ってきました。久しぶりでコース料理を食べたせいか、おなかがきつくなり最後の土鍋ご飯は、一膳だけいただいておみやにしてもらいました。

     ゴールウェイの「黄金のフルートをもつ男」、ようやく読み終えました。最後に書いてあった、「どのようすべきかを知っていることと実際に練習をしてそれが出来るようになることは全く別問題だ」という言葉は納得です。

     途中にあったドヴォルザークの「チェロ協奏曲」を初めて知り、you tubeで聴いたのも楽しかったです。

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  2. いなほさん、
    コメントありがとうございます。
    闇の心当たりはあるのですが、自分ではどうにもならないので、なるがままです。
    フルートがうまくいかなくて夢でうなされたのですか。それは辛いですねえ。
    楽しみのはずが、苦痛になるのなら、何しにやっているんだろうって思いますよね。
    Take your timeって言葉が好きです。いい意味で自己中でいいじゃないかと。
    息が穴から跳ね返る感じですね。いなほさんと同じかどうかわかりませんが、同様のことが一度ありました。
    まるでフルートが壊れたかと思うほど、息が入って行かないのです。そして、中低音で小さな音しか出ませんでした。本当に不思議で不思議でたまりませんでしたが、どうやっても出ないので、同じように30分程度で切り上げたのですが、翌日になったらいつもどおりになっていました。
    いなほさんは今日は出るようになっていましたか?もう遅いから今日は吹いていないかもしれませんね。

    ノブロとはまた難しい曲を演奏するのですね。音の出だしの2Gを奇麗に響かせるのは難しいですね。
    いきなり躓くと曲全体が台無しになるように考えてしまいますが、結構プロでも失敗したりしていますね。
    もし本番で上手く行かなくても、そのことにいつまでもそこにとらわれずに「あー、やっちまったか、まいいさ、この後はうまくやってやるぜ」と、すぐに気持ちを次ぎに持って行かないと、全体を引きずってしまいます。
    こうすればうまくできます、という適切なアドバイスはなかなか人から得られませんが、いなほさんのように自分で方法を考えて自分で解決するしかないのかもしれません。
    「会水庵」に夜行ったのですか。いいですね。私はランチしか知りません。ふはふは親子丼は食べましたか?
    絶品だと思います。

    そうそう、私は「歌の翼」で3Dからスラーで2Eに降りる時、音がひっくり返って困ったことがあったのですが、ハーモニクスの練習(最低音Cの運指のまま、上のC,G,さらに上のC)を出す練習をすることで克服できました。音の出だしとは違うので、いなほさんのソリューションになるかどうかはわかりませんけど、、、。

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  3. こんにちは(いなほ)

     いろいろアドバイス有難うございます。Take your timeという考え方ですね。私もそうします。良いということには何にでもすぐすがりつきます(笑)。

     音が出なくなる現象、funkyさんとまったく同じような。ほかの方も経験していることに安堵しました。言ってみて良かったです。実は3月の末にも同じ事があって以前咽喉の手術をしたことがあったのでちょっと心配になって受診した所、異状はなく、むしろどんどんフルート吹いてくださいと言われました。何が原因なのかわからないだけに発表会の時になったらと思うと不安になりますが、funkyさんと同じように今朝は全く普段通りです。

     歌も歌われるのですね。腹式呼吸ですし、感情の出し方という点でもフルートにプラスになりますね。。私は邦楽ですが、やはりとても役立っていると思うことがあります。

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  4. いなほさん、
    咽喉の手術をしたのですか。
    それは本当に大変でしたね。
    それにしても、どんどん吹いて下さいとはいいアドバイスですね。
    そんなこと言われたら、毎日吹きまくっちゃいますよ。
    フルートはいろんな問題をかかえる楽器だということですね。
    そういう難しい楽器を吹くのですから、大目に観てほしいもんです。

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