2012年10月2日火曜日

すぐにフルートがうまくなる効果的な練習

【いつ始めても遅くない。誰でも毎日10分の練習でフルートがメキメキうまくなる秘訣】

なんちゃって。

初心者向けのフルートハウツー本を出版しようと言うのではありません。

この一年半、自分でいろいろ試してみて、これは即効性があるぞと思った練習方法をいくつか整理してみます。

倍音
最低音のCの運指のまま、オクターブ上のC、さらに上のGを奇麗に響かせる練習。
1975年当時もこういう方法があることは何かの本で読んで知ってはいました。
が、そんなことやっても汚い音しか出ないし本来の運指でいいではないか、との思いから倍音の練習はしたことがありませんでした。
フルートを再開してから高音から中音にスラーで降りると音がひっくり返ることに悩まされていました。
この練習を始めた頃は、特にC の運指で中音のGを出す事がとても難しく、なかなか出ませんでした。
Gの運指でGを出してから、そのまま運指を最低のCにすると出やすいです。
繰り返すうちに、最初からCの運指でGが出るようになりました。
コツはGの音をイメージすることにつきます。
クチビルをどうするとか、吹き込む角度をこうするとか、そういう物理的で具体的な方法は知りませんし意識しません。
Gを出そうと「思う」ことでGが出るようになりました。
そうすると、あら不思議。スラーで高音から降りて来ても音がひっくり返りません。

構えてすぐ吹く
これによる改善点がいかなるものなのか、実はよくわかりません。
が、幾人かの先人がこのように言っています。
そのように心がけると、だんだんとできてくるものです。
クチビルの当て方を神経質にこねくり回すことなく、構えながら息を吸って、自然なクチビルのまま歌口にクチビルを当てて、すぐに吹く。
よくわかりませんが、このことでクチビルのまぐれに依ることなく、安定した音質が得られるようになったと思います。

歌いながら吹く
9月17日に書きましたが、つい最近発見した方法です。
これ、すごいです。
シャミナーデのコンセルティーノの始めの部分(後半はとても演奏できませんけど)を真似して汚い音で歌いながら吹いた直後に声帯のスイッチをオフにすると、とたんに響きだします。
音の響きがイマイチな不調の時にやってみるといいかもしれません。
あ、昨日やってみればよかったなあ、、、。忘れてた。
クチビルの振動で鼻の下が痒くなりますが、クチビルが柔軟になるような気がします。

ここまでが、即効性があった方法。

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ここからは即効性は実感できませんが、先人が歩んで来た一定の合理性を信じて。

【モイーズのソノリテについて、から音色と全音域の音の同質性】
これで音色が改善されたのかどうか、実を言うと自分でもわかりません。
が、多くの先人が、毎日これをしっかりやれば一年で音色が大きく改善されると言います。
政治家言葉みたいですが「しっかり」やると言う事は「正しい方法で」やることだと思いますが、自分のやり方が正しいのかどうかあまり自信がありません。
ネットでその解釈を調べた結果、心がけている事は、
ロングトーンで十分美しい音で中音のHが出るようになってから、指だけを動かして同じ音色で半音づつ降りてくる(M=60)。

モイーズの「音作り」の根本的な考え方は 
ある最良の音質をもつ音を選び、それを保ちながら最低の間隔(半音程)ずつ移動すれば、音域の両端までそれを保てる筈だということです。
そりゃそうだよね。たかが半音下がったからと言って、何も変える必要ないではないか。
ですが、明らかに高音域と低音域では吹き方を変えないといけません。
どこで変わるのか?それははっきりとここで変わるという位置は無く、少しづつ連続して変わるのでしょうね。
子供と大人の精神構造はどこから変わるのか言えないのと同じですね。

Gから最低音に向かっては、次第に下顎を前に出してゆく/G→C#に向かって下顎は後ろに退かれてゆく。そして、8度上の中音域でも同じ動きを繰返すが、同じ音・・・例えば低音と中音域のG同士で比べた場合には、中音域の方が下顎の位置が前に出る。

ソノリテにはこう書かれていますが、半音づつ音色の同質性を求めるためには、意識して顎を動かす事は止めた方がいいでしょう。

音域によってクチビルを変化させてはいけない」とはよく言われています。
名人はできるでしょうが、普通の人には困難です。
高音はクチビルを締めて出していいのです、と教えてしまうと音が細くなってしまいます。
クチビルは変えずに腹圧で息のスピードを上げて出すんですよ。と教えますが、本当にクチビルを全く変えないことはないのだと思います。
なので、音域でクチビルは変化しないということを原則にして、意識的にクチビルを変更することを防いでいるのだと思います。
「唇を動かさずに全ての音域の音を出せというのは、身体を曲げずに落ちているものを拾えというようなものだ」と言うGalwayの言葉に救われる思いがします。

【スケールとアルペジオ】
これも即効性はない練習ですが、西洋音楽は(現代音楽は除く)スケールとアルペジオで構成されています。
さらに分解すると、一つ一つの音で構成されています。
奇麗な音が出せる事と、スケールとアルペジオがスラスラできれば大抵の曲はすぐに演奏できる。
なるほど、理屈は合っています。
フルートを再開してしばらくは、アルテス15課を参照して一つの調性を二週間やることで一年で全ての調を修了しました。
これって3オクターブに亘っているので結構キツかったです。
本当に修了したと言っていいレベルではありません。
が、本当に修了することをゴールにしたら恐らく生きている間には修了しないでしょう。
これを速く奇麗に正しくできれば音大に入れると思います。
なので、なんちゃって修了ということにして、現在はアルテス2巻の巻頭の2オクターブのスケールとアルペジオを毎日、全調やっています。
アルテス1巻15課で苦しんだせいか、不完全ではありますが、2巻の全調のスケール、アルペジオはさほど苦になりません。

【アンサンブル】
現在二つのフルートアンサンブルと一つのウインドブラスアンサンブル、ひとつの管弦楽アンサンブルに所属しています。
よくもまあ、スケジュールがバッティングしないものだ。
フルートを意のままに操るための技術向上のトレーニングだけでなく、実践的な合奏の機会があることで音楽のさらに深い難しさと喜びが味わえるというものです。
特に、プロの先生や指揮者がいるといいです。


さて、明日はレッスンですが、思うように進んでいません。
進まなくていいから、明日は先生からパワーをもらってくるのだ。
そして、そのためには自ら懸命になる必要があるのだ。

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