初めてフルートを手にした時は、メソッドを眺めながら、ああでもない、こうでもないと試行錯誤しながら構えてみたものです。
次第に慣れてくると、いい音色の要はアンブシャとばかり、注意が口元に行ってしまい、持ち方、構え方については卒業し、もうできているものと思い込み、改善の工夫をすることがありませんでした。
この度、右手首を痛めたことで持ち方を再考する機会に恵まれました。
それにしても、フルートの持ち方は人によって様々です。
一見、同じように構えているように見えても、よーく眺めると人によってずいぶん違います。
三点支持はどのメソッドでも最初に出てくるものですが、人それぞれ手の造作が違うためか、バリエーションをたくさん見る事ができます。
フルートの持ち方、構え方は、最も基本的なことですが、初めてフルートを手にしてから数日で慣れるので、修得したつもりになってしまう危険がありますね。
ですが、ここがしっかりできないと、滑らかな指の動きの妨げになるばかりか、余計なところに力が入ってしまい、音色にも悪影響が出るなど、いいことはひとつもないでしょう。
■左手人差し指の付け根
三点支持のポイントのひとつです。ですが、単に付け根を管に押し付けるだけの人と、付け根にフルートを載せるように持つ人がいます。
私は、今月から意識的に前者から後者に持ち替えています。
まだ違和感がありますが、そうしたほうが、あらゆる運指でフルートが安定します。
全く問題なく、全ての指をキーから離すことができるようになりました。
これだと、音孔やキーの上面が床と平行にならず、前に傾斜するので右手でキーを操作することに違和感があります。
その分、いくらか右肘を高めに構える事で、問題なく操作できます。
■右親指
よく見るのがフルートの下に親指の腹を当てる、つまり親指の腹にフルートを載せているスタイルです。
これでうまくいく人はいいですが、私の場合はフルートがコロンと転がりそうです。
フルートの内側側面から親指でフルートを前方に押す感じにしています。
この度先生の指摘により、親指の位置が右手小指側に不自然に置いていることに気がつきましたので、もっとリッププレート側のFキーの中央よりやや左に改めました。
長年のクセですぐに元に戻りがちなので、今後注意が必要です。
しばらくガムテでも貼っておきましょうか。
なんだかボロ楽器みたいですね。
■唇
唇と言うよりは、顎と言い換えた方がいいかもしれません。
下顎の窪みにリッププレートを当てる感じです。
ですが、これにはまだ違和感があります。
そのように心がけているつもりではありますが、厚い唇が邪魔をするので、その唇を押しつぶすようにするのですが、このリッププレートの当て方にはまだしっくりしません。
映画「黒いオルフェ」観る。
観ることに勇気を必要としましたが、無事でありました。
エウリディーチェとバッカスの巫女が頭の中で錯綜。
オルフェウスは誤って自らの手でエウリディーチェを失ってしまう。
バッカスの巫女に殺されることで人生をターミネートするのも悪くないかもしれない。
下顎の窪みにリップを乗せれば確かに安定しますが、アパチュアと歌口穴の息を当てる壁の距離がとっても長くなります。このポジションですと、かなり息の速度と量がないとうまく発音しませんし、中音域で低音域と同じフィンガリングで発音する音(E、F、G、A,
返信削除H....etc)の発音で、さらに域の量やスピードを求められてしまいます。
sonoreさん、
返信削除コメントありがとうございます。
そうなんです。
窪みに嵌めると楽器は安定しますが、音になりません。
ですので、実際には窪みに嵌めると言う感じではなく、下唇を押しつぶしてアパチャと歌口のエッジの距離を短くしています。
しかし、この距離はある程度おかないと、音色が響きません。
多彩な音色の変化もつけにくいような気がします。(ヘッポコなのでよくわかりませんが、、、)
たまーに、教師から内吹きになりすぎる傾向があると指摘されるので、気をつけているつもりなのですが、部屋に響いた音が出ているかどうか、吹いている自分には判断がつきにくいんです、、、、。
私はエッジとの距離をあまり取りたくない方向です。もちろん、近過ぎはいけません。歌口穴を塞ぎ過ぎるとサウンドがこじんまりとしてしまい、音量も小さくなってしまいます。ですから、エッジに接近することと、塞ぎ過ぎないことの相反する問題をどうするか?ということと長年のお付き合いです。
返信削除接近戦と言っても、唇の弾力の範囲でのお話しではありますが、接近状態からやや離れることも可能ですし、息の角度も変化できますから、その要素で音色の変化は充分可能です。
むしろ、遠すぎる位置からのポジションで、しかもあご部分にリップが密着していると、そのポジションを変化させることはもっと難しいのでは?とも思います。遠い場所で起きた変化では楽器の反応もにぶいですしね.....。
エッジに接近することと、塞ぎ過ぎないことの相反する問題をどうするか?
返信削除なるほど。
Sonoreさんでも長年その問題とつき合っていると聴き、何かホッとしました(笑)。
よく、始めたばかりの方で音程が高くなりがちなので、頭部管をものすごく抜いている人を観ます。
このごろは5mm抜いた位置で、だいたい合うようになりました。
近すぎの防止の目安にはならないものでしょうかね、、、。
音程が下がることと、音がくぐもることは常にイコールではなさそうですね。。。
個人差や季節(気温)による変動はありますが、現代の楽器でしたら5mm以上抜くと設計どおりのスケールになりませんね。
削除これ以上、頭部管を抜くのが通常になっている人は、根本的な楽器へのアプローチやアパチュア、アンブシュアのどこかに問題があり、その問題を「息をたくさん使う」ことで誤魔化してしまっている場合がほとんどです。
もうひとつ前の段階に戻って、仕切りなおししないと先に進むべきではないと思います。
寒いか暑い時は多少、抜き差しで調整しますが、だいたい5mmの位置で合わせられますね。室温25度で5mmの位置で正しい音程にならないほうが問題ですね。
削除演奏前にやたらに念入りにチューニングを必要とする人がいますが、A=442あたりのことが多いのですから、本当はほぼいつもの頭部管の位置でチューニングなどではなく、ちょっと確認する程度で済むはずなんです。
削除そうじゃないとしたら、何かが根本的に間違っていると思いますので、そこのところを修正してから、エチュードやエクササイズ、曲の演奏に戻るべきだと思います。そのところをきちんとアドバイスして指導してくれない先生についているとしたら・・・。まあ、どんな先生に学ぶか?は本人の自由なんですが。
それ、やってました(笑)。
削除このごろはチューナーを観るより、合わせるべき音に合わせて吹こうとすると合うようになったことが嬉しいです。(精度が低いので教師からはよく注意されますが、、、)