2014年2月27日木曜日

フルートを再開してちょうど三年

2011年2月某日。

これまで経験したことがないほど体調が最悪の時にネットで聴いたフルートの音。

アマチュアのbalaineさんが2005年に録音した「歌の翼」。

あ、この音、どこか懐かしい。

脳の奥にある微かな記憶を呼び覚ます優しい響きに癒されて生きるパワーをもらいました。

そして、クローゼットの奥から、高校生の頃に買って、しばらく練習して以来一度も開けた事の無いムラマツM70を引っ張りだした。

33年ぶりに吹いてみると、不思議なことにちゃんと鳴ることにとても驚いた。

楽器のパッドがシュリンクしているけれど、それでも一応ちゃんと鳴る。

そして、アンブシャの作り方を忘れていなかった。(今でもきちんとできているわけではありませんが)

何故、笛の音に強い癒しを感じるのか、その理由は不明だが、実際に虚無と深い絶望の境地から希望の光が見えたのだから、きっとそこにはココロに触れる何か、白日の下の神秘があったに違いない。

以来、音感、リズム感、最悪にもかかわらず、コツコツと白日の下の神秘を追いかけてきたのだ。


最もプリミティブな楽器は、何かを叩く打楽器と、石や骨に穴を開けて作った笛だと言う。

その最もプリミティブな道具にプネウマという生命の根源を吹き込んで音が出る仕組みのフルート。


ただし、このごろは西洋の近代的合理主義が倍音成分をカットしてきたことによるものかどうかよくわかりませんが、篠笛や尺八、オカリーナの音により深い癒しを感じるのだ。


雪かきで腰を痛めてしまってからは、斜腹筋のトレーニングは控えめに。
それでも最低でも県外100回はやっている。

歌の本番を三週間後に控え、フルートは基礎練習を中心にエチュードと曲はさらっと流す程度。

それでもいいのだ。フルートが軽快に鳴ってくれれば幸せなのだ。

4 件のコメント:

  1. う~ん、ならばトラヴェルソの世界に来たらん、なんじの魂が癒されるのは必然なり!

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  2. extajijiさん、

    コメントありがとうございます。
    トラベルソですか、、、。
    構造が簡単な楽器ほど演奏は簡単じゃないですから、わたしのようなへっぽこにはとてもとても、、、。
    ご近所のリペアのマイスターがトラベルソ大好きで、目の前でモーツァルトのコンチェルトを演奏してくれました。
    モダンでも演奏が難しい曲をよく器用に吹くものだと感心しました。
    聴くだけなら癒されるかもしれませんが、演奏するとなるとものすごいストレスになりそう、、、、。

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  3. こんばんは
    リンク先の演奏を聴きました。美しい音で演奏されていますね。お医者さんのようです。先週の記事にある、Claudio Barile氏の演奏も聞きました。正直なところ、あまり好きな演奏ではないかな。確かに、特に低音において「吹きすぎ」なところがありますね。意識的か無意識かはわかりませんが、楽器が十分に鳴っていないのを、ビブラートで誤魔化しているような印象があります。

    自分の中で一番のバッハは、何といってもパユの演奏ですね!

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  4. パスピエさん、

    コメントありがとうございます。
    3年前、件のお医者さんに、感動した旨のコメントをしたところ、古い演奏であることと、その後の録音を公開したサイトを連絡いただきました。
    数年でかなり上達されていて、見習いたいものだなあと思いました。

    Galway門下の多くのフルーティストはGalwayみたいな音を出す傾向があるようですね。
    すげえなあ、と思うのですが、下手が真似ると吹き過ぎ(Blow Hard)になってしまうので、真似ないようにしています。(真似できるものではありませんけどね)

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