2014年3月4日火曜日

音楽の氾濫

そもそも音楽は一回性であるが故に美しさも際立っていたのではないだろうか。

録音技術ができて150年ほど経ち、ヒスノイズやスクラッチやワウフラッターのないCDの登場でそりゃ便利で快適な生活になったわけですが、いつでもどこでも、貴方が聴きたかろうがなかろうが、音楽を押し付けることがサービスといわんばかりな日常に疲れることがある。

その典型が商店街のラウドスピーカー。
電柱に取り付けられた低音が全く鳴らないスピーカーから流行歌がキンキンと流れている。
「xxxx商店街、クリーニングはzzzz、安くて高品質なクリーニングを提供するzzzz。パチンコは駅前yyyy、くつろぎのひと時をyyyyで是非!、、、、その他」

みんな、これ気にならないのかなあ???

TVCF。
たった数十秒間で強力に自社のマーケティングメッセージを表現する商業芸術の世界を楽しむこともできなくはないのだが、CFになると音がでかく聴こえる。
音量は変わっていないようなのだが、目立たせるために平均変調度を上げているようだ。
なにせ五月蝿い。
CFになったらオートミュートする機能がついたテレビがあったら数万円高くても買いたい。
ないので、仕方なく、マニュアルでミュートしている。

防災行政無線xxx放送。
「92歳のzzz さんが行方不明、、、、、云々。」
これは音楽放送ではありませんが、何を言っているのか、ほとんど聞き取れません。ただ、音が大きい。
ジョージ・オーウェルの「1984」を想起して実に嫌な気持ちになるのは私だけではあるまい。

一回性の頃の音楽の感動は一入だったのではないかなあ。

人はそんな過去に戻ることはできないが、せめてその頃の状況に想いを馳せて一回一回の音楽に向き合ってみることも新鮮でいいのではないだろうか。

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