古代ギリシャ語のプネウマとは魂(精霊)であり、呼吸という意味だそうです。
昔の人は呼吸が生命の根源だと考えたわけですね。
フルートはリードなどの振動体を持たず、息を直接振動させて音楽を奏でます。
つまり魂を直接振るわせて音楽を表現すると言えるわけです。なんと夢のある楽器だこと。
その呼吸法についてはいろんな解説を見る事ができますが、どうも今ひとつピンと来ません。
横隔膜を下げるとか上げるとか言いますが、横隔膜の存在を実感できる人っているのでしょうか?
お腹をふくらませて息を吸うことが大事だと言います。それはできます。
ところが演奏中、常にお腹を意識するだとか、お腹で吹くだとか言う事が今ひとつわかりにくいように思います。
昨年フルートの片平宏美先生の演奏中のお腹を失礼して掌で触れて大変驚きました。ものすごく固く、高音への跳躍時にはさらにくっと力が入ります。こんなにお腹に力を入れるものなのかと実感しました。
腹筋なら負けてないとばかりに真似してみるとなかなかよく鳴るようになりました。ただ先生の真似をしてお腹に力を入れた事の効果なのか、それとも偶然調子がいいだけなのか判断がつきません。
今にして思えば真似の効果と偶然が半々のように思います。
何故なら、その後も常によく鳴るかと言うとそうでもなく、また鳴らない時にお腹に力を入れると少しましになるからです。
吉田雅夫先生の教えを試みてみました。
背中に息を入れて持ち上げる。
そして息を胸にぶつける。
さらに頭の後ろにぶつけるように息を出す。
背中に息を入れるとはこれまた難解な指示ですが、そのつもりで意識してやってみました。単にお腹に力を入れるよりよく鳴るようになりました。
暫くこの感覚を忘れずに試してみたいと思います。
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