2013年10月11日金曜日

情報交換

かつてアンサンブルで一緒に吹いていた笛吹きのフルートが不調になり、私の近所のリペアのマイスター宅へおじゃましてきました。

彼女はシニアになってからフルートを始めて、現在某著名なプロのレッスンを受けています。

そして、著名プロとリペアのマイスターは友人関係。

シニアで始めた彼女は、プロからの観念的な指導が理解できずに悩んでいます。

すると、リペアのマイスターは、「楽器を演奏するってことは、できちゃう人には簡単にできちゃうんだよね。できない人にどうしたらできるのか説明するってこと自体がものすごく難しい。」

なるほど。

できる人にとっては難しくないからできるわけで、できない状態からできるようになったプロセスをショートカットしている場合は、人に教えようにも教え方に説得力がないよね。
その点、アダルトビギナーから教師になった笛吹きは、できない人の悩みを自ら体験済みなので案外いいかもしれない。



脱力を徹底しろと言っても、徹底的に脱力したら楽器を落とすし、、、。

彼女の楽譜を見ると、いたるところに凄まじいレッスンの痕跡の書き込みが。

先の音とのつながりを考えて吹く事。だとか、フニャフニャに脱力した状態でスープをさます要領で吹く。だとか、実際に声を出して「トゥーーーーーーー」とやってから、咽喉の音をアンブシャに置き換えて。だとか、、、

リペアのマイスターはウォーミングアップの時に、♪が細かく並んでいる曲、(ちょうどタファネル・ゴーベールEJ1のような)をppでゆっくり吹いてから、速度を上げることで脱力をキープできるそうです。

今日はいっぱい、いろんな情報を耳にしたので、早くやってみたくてワクワクしながら帰宅して、早速いろんなノウハウを思い出しながら吹いてみました。

急に耳から入れた情報だけでうまくいくものではありませんが、実際に声を出して吹いてから、咽喉の振動を口にもってくるイメージで吹いたときは、軽くピュアな音が周囲にふわっと響いているような感じがして気持ちよかったのだ。
アンサンブルで一緒だった彼女も「あ、その音いいですよーー。」と言ってくれたので嬉しかった。

ロバート・ディックのスロートチューニングに似ていると思った。

スロートチューニングは今でも、即効性のある音質改善法と思い、期待する音色が出ない時には度々試みているのですが、その場合いつもBlow Hardになっていたように思う。

声を出すことを止めてから吹く場合は、そっと息を吹きかけるような要領で吹くと響きが空間にふわーーっと伝わっていく。(ような気がする)

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